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コロナ状況下での教育について

 新型コロナウィルスの影響により市内小中学校は3月2日より5月6日まで約2カ月の休校となっています。それらによる児童・生徒への影響、家庭への影響、教職員等の影響は大きなものです。

 その現状を現場サイド(学校)、家庭(保護者)の話を聞き、対応策をまとめ3月31日に教育委員会に提言書の提出を行いました。また緊急事態宣言を受けて4月13日に改めて、現状把握を行いそれらを文書にし、負担軽減も考慮して情報提供という形で教育委員会に下記内容の文書を提出しました。

 子ども達への将来に重要な教育への影響を少しでも緩和する対策が求められます。

 

新型コロナウィルス状況下における教育関連の各種意見について(情報提供)

 

 

 

 新型コロナウィルス対策における児童・生徒とその家庭の命を守る取り組みは大切である。同時に、学校休業によってこれまでの積み重ねてきた学校教育への影響を少しでも緩和することも重要である。それら対策の参考となりえる保護者及び学校現場の意見を集めたものを情報提供する。

 

 

 

 

 

 

1 家庭内学習充実の必要性について(eラーニングなど)

 

2 児童・生徒の心身の健康を維持するための助言について

 

3 学校再開時における児童・生徒の円滑な授業導入態勢の準備の必要性について

 

4 学校再開後の授業時間の過密への懸念について

 

5 教員の在宅勤務・テレワークの推進の必要性について

 

 

 

(詳細)

 

1 家庭内学習充実の必要性について(eラーニングなど)

 

  小学生の保護者の方から「子どもへの課題の量が少なく、子どもが時間を持て余しているので、復習プリントなども配布してくれると助かる。」との意見がある。

 

また現場からは、課題付与は勿論のこと、eラーニングを充実することは、学びたい児童には幾らでも学ぶことを提供でき、教師の負担軽減にもつながり効果的との意見がある。

 

よって、家庭内学習の充実を図る事とeラーニングを進める必要性がある。なお推奨するサイト(多くのサイトがあり、保護者も判断に迷うため、推奨するものが必要と考える。)について各学校と市HPにも掲載し、そして保護者へのお知らせで活用することを促す処置が考えられる。(サイトはログイン形式とログインしなくてもフリーで学べる両方の活用を考慮)

 

 

 

2 児童・生徒の心身の健康を維持するための助言について

 

  小学生の保護者の方から、「子どもたちはずっとyoutubeを見ており、youtuberの真似をずっとしている。元の学校生活に戻れるのか心配だ。」や「子どもが全く昼食を食べなってきている。子ども心身の健康を促す取り組みを考えてほしい。例えば15分間は外で散歩やら縄跳びやらジョギングを促すなどを示すことはできないのか?完全に家に籠っている家庭もあると聞いている。」との意見がある。

 

  この意見対応で、「外で運動せよ。」との指導は難しいと考慮。ただ、心身ともに児童・生徒の健康を考慮するようにと保護者に助言・注意喚起すること、また合わせて運動することは否定するものではないなどの国や府の資料などを添付することも選択肢の一つである。

 

  現場では、コロナ感染を危惧し、家庭訪問すら拒絶する家庭もあると聞いている。電話・文書・メール等での併用も選択肢の一つである。

 

 

 

 

 

3 学校再開時における児童・生徒の円滑な授業導入態勢の準備の必要性について

 

長期にわたる学校休業によって、子どもたちの学習意欲や学校生活など通常の生活リズムに取り戻すには相当な労力を要する。

 

よって、できる範囲で家庭内学習の充実や児童・生徒の心身の健康を維持させることが重要である。また不登校児対応や中1ギャップの解消、小学1年生の円滑な学校導入に対応人員を増やすなども後々検討することが大切である。

 

 

 

4 学校再開後の授業時間の過密への懸念について

 

  現場より、学校再開後においてこれまでの授業時間の不足分を補うため、授業時間が過密となること、また様々な行事を短縮、あるいは中止するなどして、児童・生徒の学ぶことへのモチベーションが損なわれないか懸念しているとの意見がある。

 

  子ども達のやる気スイッチを押し、モチベーションを維持させることを、現場と連携して創意工夫しての対策を検討することが大切となる。

 

 

 

5 教員の在宅勤務・テレワークの推進の必要性について

 

  緊急事態宣言を鑑み、可能な範囲で教員の在宅勤務・テレワークを推進することも感染防止や疲労回復などにつながるもので、考慮することも大切となる。との意見がある。

 

このことへの配慮は、教員が自分たちのことを考えてくれているとの安心感にもつながり、教員のモチベーション向上にもなると考える。

 

 

 

 以上、1~5について情報提供するものである。これら諸課題への対応については、学校長のマネジメント力の発揮が求められ、また現場の良いアイデアは教育委員会で吸い上げて各学校に提供して市全体の対応力向上を図ることが重要である。両者は両輪でありこの緊急事態に際し、一層の密接な連携が大切である。

 

 ただし、それらによって教員や担当者が疲労で倒れることがないよう、無理のない範囲で行うことも大切である。

 

なお緊急事態宣言対応等で教育長がリーダーシップを発揮されていること、また教育委員会が迅速な対応をされていること、高く評価するものである。

 

 

 

最後に、大人は勿論のこと、特に子ども達は環境の虜である。本市が他市に比べ、家でTVやゲームをする子どもが多い現状において、この2カ月の事態がさらにその状況を加速度的に悪化させ、結果として子ども達の一生を左右する事になりかねないものである。

 

少しでも環境改善を促し、子ども達の未来を守ることは我々大人の責務である。

 


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