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中学校給食の全員喫食への取り組みが進みます!

 

12月16日の議会において、中学校給食に関わる内容の一般質問を行いました。

これは保護者からの中学校給食への改善要望などを踏まえ、教育委員会とやりとりをしており、この12月議会で取り上げたものです。

 

この一般質問においては、まず、健都の国立循環器病研究センター・国立健康栄養研究所(R4年移転予定)と小・中学校給食、食育との連携による、子ども達の健康と成長を支える取組みを促進することを取り上げました。

次に、全ての児童・生徒にその連携の効果を波及するため、課題である選択制の中学校給食を取り上げました。

 

この議論の中で、教育委員会は、健都との連携への期待と、中学校給食のセンター方式による全員喫食への取り組みを検討することを初めて発言しました。

 

具体的には、課題多き選択制から全員喫食の「センター方式による事業計画を検討する」というものです。

 

ただし、来年からセンター方式による中学生の全員喫食が実現するというものではありません。

一般的には、方針が決定され、事業計画を策定、事業用地取得、センター建設、業者選定、そして配食という流れになるので、早くとも実現には、数年、3~5年はかかるのものと予想されます。

 

そのため、現状の選択制において喫食率を増やす工夫も必要であり、生徒が食べたいと思う、選択してもらう工夫を要望しました。これに対しては、献立をより生徒が好むものを定期的に取り入れるなどの工夫をするとの回答でした。

 

引き続き、より良い中学校給食のために、センター方式の実現への促進と、選択制の一層の工夫をしっかりと提言して参ります。

 

なお参考に下記はその議事録です。


令和2年第4回定例会一般質問 ~本会議2日目 令和2年12月16日~ 議事録(抜粋)

 

4 健都の健康寿命延伸の取り組みと小・中学校給食との連携について

 

○松本議員

 4健都の健康寿命延伸の取組みと小・中学校給食との連携についてですが、まず、児童・生徒への食育や給食の取組みとその必要性についてお聞かせください。

 

(略※)

 

○森西議長

 教育次長

 

○北野教育次長

 児童・生徒への食育や給食の取り組みとその必要性についてのご質問にお答えいたします。

 児童・生徒にとって食育は、学習指導要領の中で「学校における食育の推進」が示され、心身の成長及び人格の形成に大きな影響及ぼし、生涯にわたって健全な心と身体を培い豊かな人間性を育んでいくための基礎となると捉えております。

 本市でも、すべての小・中学校で食育指導を行っています。一例を申しますと、地域の方などのご協力のもと鳥飼ナスやお米を育て、収穫したもの食べる参加型・体験型学習を取り入れるなど、食への関心を高め理解を深める指導を行っております。

 また、学校給食においても、多様な食材を用いたり、世界の食文化や郷土料理などを取り入れたりするなど、学校給食を通しても食育指導を行っているところでございます。

 今後も食育を推進するために、地域の方や食品関連事業者、企業等と連携・協働し、充実を図って参ります。

 

(略※)

 

○松本議員

 最後に小・中学校給食についてですが、食育や給食の現状は理解しました。

 さて、本市は健都を中心に健康寿命延伸のまちづくりを行っており、これまでの議会で、幼児から高齢者まで全世代への健康施策が重要と議論しています。

 それを踏まえ、健都の国立循環器病研究センターや国立健康栄養研究所と食育や給食を連携させることは、健康寿命延伸の取組みと合致し、検討すべきですが、どうお考えか。保健福祉の観点でお聞かせください。

 

○森西議長

 保健福祉部理事

 

○平井保健福祉部理事

 健康寿命を延伸するためには、生活習慣病を予防することが重要でございます。本市の健康増進計画でございます「まちごと元気!健康せっつ21」では、生活習慣の改善に向けて、「子供の頃から、食の楽しみを知り、食に対する関心を深めるとともに、正しい食習慣を身に付けることができるよう、食育を推進する」ことを目標の1つとしております。

 目標を達成するためには、子供自身が楽しみながら正しい食生活習慣を身に付けられるようにすることはもとより、食生活が子供の頃からの生活習慣と密接に関連していることから、健全な食生活を実践できるよう、親世代に向けたアプローチが必要と考えております。

 学校給食はそれらを取り組むのに良い場であり、国立循環器病研究センターや国立健康栄養研究所と連携し、研究に基づいた栄養や食生活に関する正しい情報をもとに、様々な取り組みを実践していく事は、本市の食育推進にとって非常に効果のあるものになると考えております。

 

○森西議長

 松本議員。

 

○松本議員

 同じく教育の観点からもお聞かせください。

 

 

○森西議長

 教育次長

 

○北野教育次長

 育ち盛りの子どもたちにとって、栄養バランスのとれた食事は重要であると認識いたしております。

今後、国立健康栄養研究所や国立循環器病研究センターの知見から、学校給食への助言や献立の提案を取り入れたいと考えております。

 また、「えいようだより」や「中学校給食通信」を通して全児童・生徒、保護者に情報提供することで、ご家庭において栄養についても話題に上がると考えております。

 また、例えば国立健康栄養研究所等の専門家をゲストティーチャーとしてお招きし、子ども達や保護者の皆様に栄養に関するお話を頂くことなど様々な連携が考えられ、子どもの頃から生涯にわたる「健康」に大いに寄与できるものと期待しております。

 

○森西議長

 松本議員。

 

○松本議員

 それぞれの立場から非常に効果的な取組みであると認識しました。

 この健康寿命延伸の取組みは市民一人ひとりに普及させることが重要と議論しています。よって、児童・生徒一人ひとりにも普及することが必要です。その課題として、選択制の中学校給食の現状についてお聞かせください。

 

○森西議長

 教育次長

 

○北野教育次長

 中学校給食につきましては、デリバリー方式選択制で平成27年6月に開始いたしました。この間、様々な取り組みを行って参りましたが、昨年度の喫食率は5%となっております。本年度のコロナ対策事業として実施した10食無料キャンペーンの効果で11月には、6.8%と向上したものの、目標の10%には至っていない状況でございます。複数の生徒がコンビニでコンビニ弁当やパンなどを利用していると考えられるため、大きな課題であると捉えております。

 

○森西議長

 松本議員

 

○松本議員

 中学校給食の課題は理解しました。

 私自身、保護者の方々から、中学校給食での課題や要望を受け、教育委員会に伝えさせて頂いております。現状、選択制ということで、生徒が選びたいと思うこと、生徒目線に立った工夫が必要ですが、どうお考えかお聞かせください。

 

○森西議長

 教育次長

 

○北野教育次長

 議員ご指摘のとおり、生徒目線の工夫につきましては、一定必要であると考えております。

 本年度に新型コロナウィルスに対する経済的な支援として、中学校給食を10食分無料とさせていただきました。その影響であるとは思いますが、第三中学校においては、23.5%の喫食率の日もございました。その日の献立が、カレーに乳酸菌飲料をつけて提供した日であったため、牛乳が苦手な生徒が選択をしたものではないかと考えております。

 今後につきましては、例えば牛乳の代わりに乳酸菌飲料や、カレーなどの子どもが好む献立を定期的に取り入れたりするなど、生徒が選びたくなるような生徒目線の試みを実施してまいりたいと考えております。

 

○森西議長

 松本議員

          

○松本議員

 是非、選ばれる工夫を要望致します。

 さて、その保護者の方々は共働きで、朝は忙しくお弁当準備とその栄養管理が大変なため、日々栄養バランスの取れた給食を子どもたちに食べてもらいたいと言っておりました。女性の社会進出も踏まえ、この社会ニーズは減ることはありません。

 改めて全ての生徒に提供する場合、どのような課題があるかお聞かせください。

 

○森西議長

 教育次長

 

○北野教育次長

 中学校給食につきましては、保護者のニーズは高いものがあると認識致しております。

 また、生徒にとっては、成長に必要な栄養は考えられた献立であるため、より多くの生徒に喫食してもらいたいと考えております。

 先ほども申しました通り、選択制の中学校給食には、様々な課題があると考えております。

 一方、全員喫食につきましては、昨年度に「学校給食実施方式等の検討に関わる調査」を実施し、「センター方式」が適しているという調査結果でございました。

 センター方式は、用地やコストの問題が大きな課題になって参りますが、今後につきましては、具体的な事業計画に向け、検討してまいりたいと考えております。

 

○森西議長

 松本議員。

          

○松本議員

 今後、コスト等の課題もあるが、全員喫食ができるセンター方式で事業計画検討と理解を致しました。

 その財源確保においても健都が支えうるものと考えます。イノベーションパークなどでの市税増収です。まちの発展に大きく貢献する税収拡大につながる優良な企業の健都イノベーションパークへの進出について、どうお考えかをお聞かせください。

 

○森西議長

 市長公室長

 

○大橋市長公室長

 健都イノベーションパークに優良な企業に進出いただく事は、固定資産税や法人市民税の増収にとどまらず、進出企業の事業形態によっては、雇用拡大による、市民税の増加も期待できると認識しております。

 現在、大阪府や吹田市等の関係機関と誘致活動の方策、今後のスケジュール等についての協議を進めているところであり、本市にとって少しでも有益となる企業の誘致につなげてまいりたいと考えています。

 

○森西議長

 松本議員。

          

○松本議員

 将来における増収の期待が持てるものと理解を致しました。すでにニプロ本社などの進出も確定しており、健都は財源確保に大きく貢献します。

 健都との連携、社会ニーズ、そして増収への期待を踏まえ、小・中学校給食のサービス拡大は必要であり、かつ実現可能です。

 改めて、教育として効果が高い健都の健康寿命延伸の取組みと、食育・給食とを連携させることについて、教育長のお考えをお聞かせください。

 

○森西議長

 教育長

 

○箸尾谷教育長

 人生百年時代を迎えまして、健康の要となります日々の食生活あるいは食習慣、本当に大変重要なものであると考えております。とりわけ、学齢期の子どもたちの食生活というのはですね、生涯にわたる食習慣に繋がるものというふうに考えられますことから、各学校におきましては、先ほど、担当部長のほうからご説明しましたけども、家庭科の授業でありますとか、あるいは給食等を通じまして、食の自己管理能力や、あるいは望ましい食習慣を身に付けられるよう食育を実施しているところでございます。

 まあ、今、議員お示しの給食につきましては、現在も本市の栄養士やあるいは各学校におります栄養教諭等がですね、教授をしまして子どもたちにとって栄養バランスの摂れる献立を提供しておりますけれども、各研究所等と連携して頂けるのであれば、更によりよい学校給食が提供できるのではないかと期待はしております。

 ただ、その時には、できることであれば、給食だけではなく、朝食でありますとか、夕食、あるいは間食の摂り方などについてもご指導いただければ、アドバイス頂ければというふう考えております。以上です。

 

○森西議長

 松本議員。

          

○松本議員

 ありがとうございます。

 是非、健都と連携した食育・給食を要望致します。

 続いて市長にもお聞きします。前回の議会で健都の健康寿命延伸の市民への普及を熱く語られたように、誰の成果でもなく、市長自ら健都を育て、その成果を市民サービスへとつなげる条件を満たしてこれらました。

 この、市のまちづくり三本柱のうち、「健康づくり」と「子育て・教育」の二つを連携させる極めて意義高い取組みについて、どうお考かお聞かせください。

 

○森西議長

 市長。

          

○森山市長

 松本議員の健康と食についての質問と思いますけれども。

 これはいつも言っていますけれども、まちづくりのイロハのイ、これは市民の皆さんの安全・安心、健康づくりだと思います。

 今日は健康の話でございます。こないだの話で出ておりましたけども、健康づくりと言いますと、国立循環器病研究センターが開院を致しました。そして、まもなく国立栄養研究所が移転してまいります。このことによって、摂津市の健康作りに向ける市民の意識というのは、着実に変わりつつあると思っています。

 そういうことで、今後、この国循等々を中心にですね、吹田市さんと共に連携をより強固にして、日本一の健康づくり、これを目指さなくてはならないと思っています。

 時あたかも2025年に大阪で万博が開かれますね。その万博のテーマが「いのち輝く未来社会のデザイン」とあります。このコンセプトといいますか、これはまさに健都イノベーションパークのまちづくりと、符合するものではないかと思っております。そういう意味では、この機会にですね、日本一の健康づくり、世界に、世界に発信できたらこんな嬉しいことはございません。

 ところで、教育との関わりですけれども、健康といえば、そのもといは食べること、食であります。食であります。ということで、食を通じて人間形成といいますかね、つながれば、言う事なしであります。所謂、食育ですね。ただ、食育は学校だけでなく、家庭とこれが両輪のごとくですね、同じような問題意識を持たないといけないと思います。

 そういうことで、今後ですね健都イノベーションパークのまちづくり、そして今後の取組みの成果、ここでの成果、これをですねしっかりと活かして、より健康で豊かな子育て支援といいますか、一方でまた高齢者の健康寿命増進といったことに繋いでいければと思っております。

 以上です。

 

○森西議長

 松本議員。

          

○松本議員

 ありがとうございます。

 私としても、健都の発展と健康、また教育に力を入れており、その連携は強く望むものであります。

 是非、センター方式を行って中学での全員喫食も実現し、子ども達一人ひとりの健康と成長を支え、そして親世代へもアプローチして、健康寿命延伸のリードするまちづくりに鋭意取り組まれるよう強く要望致します。

 

(完)

議事録のPDFデータ

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