鳥飼地域(左図の4小校区)は摂津市内においても、人口減少・少子高齢化が顕著です。そのため、私を含む自民党・市民の会(摂津市議会の会派)は鳥飼地域の活性化・魅力化を訴え続けています。
2020年4月に、市は専任のプロジェクトチームを立ち上げ、鳥飼まちづくりグランドデザイン策定に向けて取り組んでいるところです。進捗としては地元での市と住民との懇談会が複数回開催され、またアンケート調査を行うなど地域住民の意識調査等が行われました。このアンケート調査では、今後の鳥飼まちづくりにおいて重要と思われる取り組みとして、公共交通機関の充実、少子高齢化対策、そして防災対策、コミュニティ活性化等が挙げられました。
この鳥飼まちづくりの難しいところは、一つの施策だけではそれらの克服は困難であり、有効な複数の施策を同時平行的に行っていくことが求められます。自民党・市民の会はその複数の施策として、①公共交通機関(バス・タクシー等)の再編、②教育の魅力化、③道路ネットワークの利便性向上、④安全安心のまちづくり、⑤コミュニティ活性化を提案しています。まさに鳥飼まちづくりグランドデザインとはそれら各種政策をより効果が高いようにまとめる指針としなければなりません。
これらが実現することで、鳥飼に住みたいと思う動機付けを強くし、鳥飼の人口減少に歯止めをかけることになります。詳細は以下をご覧ください。
①公共交通機関(バス・タクシー等)の再編については、セッピイ号も含めた鳥飼地域の公共交通機関を、移動ニーズ(分析中)に応じて、適切に再配置等を図ろうとするものです。なお地下鉄延伸などもかつては大阪府の計画にもありましたが、今は無く、現状として鉄軌道の誘致は極めて困難な状況です。
②教育の魅力化については、特に少子化の著しい鳥飼小学校・鳥飼東小学校(両校とも一学年単学級化が進行中)において、小規模校の適正規模化の切り札である第5中学校も含めた統合によって1~9年生までの義務教育学校設置の検討を提案しています。義務教育学校では児童・生徒の成績向上、中一ギャップの解消など多くのメリットがあります。会派でも2018年に守口市の市立さつき学園(義務教育学校)を視察し、より良い学校教育を子ども達に提供できていることを確認しています。
③道路ネットワークの利便性向上については、令和9年の鳥飼仁和寺大橋無料化を見据え、中央環状線の渋滞緩和(大阪高槻線渋滞緩和)等のために、十三高槻線の高槻までの直進道路の建設を求めるなど取り組んでいます。
④安全安心のまちづくりについてですが、一昨年に国が発表した淀川洪水浸水想定区域(左図)は大きな波紋を本市にもたらしました。ご覧のとおり、安威川以南は真っ赤な状態です。
市はこの対応としてS.O.S避難メソッド(摂津市オリジナルセパレート避難メソッド)という分散避難を打ち出しました。
そして避難所や緊急の垂直避難場所の拡充に取り組んでいます。
そして、この鳥飼地域の安全安心のために国と連携して行う事業が河川防災ステーションです。国の事業である河川防災ステーションは流域治水全体を見据えた拠点となるもので、鳥飼地域に設置される場合には淀川氾濫の対応拠点となるよう整備されるものです。
2020年9月に森山市長は国に河川防災ステーション誘致の要望を行っています。(とかしき衆議院議員アテンド)そして国も鳥飼地域での河川防災ステーション設置に意欲的で(淀川右岸での拠点の必要性、重要な鳥飼新幹線車両基地の立地、広域連携できる万博が比較的近くにあるなど。)あり、その構想が今、着実に進んでいます。
この河川防災ステーションは当然ながら市民の緊急避難場所にもなり、また鳥飼地域での孤立者への救援や迅速な復旧を可能にし、大災害から命を守る事に大きく貢献します。これが有ると無いとで、実務的な面は勿論のこと、心理面においても大きく差がでます。将来を見据え、安全安心の重要拠点となる河川防災ステーションは鳥飼地域の人々のために必ず実現しなければなりません。
当然ながら、地域住民の理解も得ながら進めていく必要があり、市だけでなく議会側からもしっかりと取り組んでいきます。現状としては、防災ステーションの具体的な設置位置とその面積(必要な広さ)、また何をその上に置くのか(建物等)が議題となります。なお、私はこの河川防災ステーションの平時利用として、安威川以南の消防出張所を集約した(仮称)南消防署の設置が望ましいと議会にて市に要望しています。また地域コミュニティの核となるコミュニティセンターも緊急避難場所も兼ねて設置することも必要と考えています。
ちなみに昨年の11月に議会で八尾市の河川防災ステーション(大和川氾濫対応)に視察に行き、建物や必要性などについて説明を受けました。水防倉庫とコミュニティ施設が併設された建物で、市民に有効活用されているとのことでした。
⑤コミュニティ活性化については、コミュニティ活動の核となるコミュニティ施設の設置並びに活動支援が必要です。施設配置については、③教育の魅力化で述べた義務教育学校にコミュニティ施設を併設、また河川防災ステーションに配置するなどが挙げられます。
①~⑤の取り組みによって、一定の利便性がある、ここの学校に通わせたい、安心して住める、コミュニティがある、といったことを実現できるのです。
今、そのための鳥飼グランドデザイン策定や河川防災ステーションの国との協議、教育の単学級化対策などが進められています。私も自民党・市民の会のメンバー(特に鳥飼まちづくりに力を入れているのが光好議員)とともに鳥飼地域の方々の為に、しっかりと取り組んでいきます。