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自民党・市民の会の代表質問、2022年第1回定例会


Ⅰ 概 要

 2022年3月7日、摂津市議会 令和4年度第1回定例会にて、自民党・市民の会を代表して、代表質問を行いました。代表質問は摂津市の令和4年度の市政方針や予算を議論する重要なものです。

 

 これを知って頂くことで、令和4年度において、摂津市の各分野で、どう政策などが進められていくのかが分かります。

 

 是非、ご参照下さい。

 

 


 質問項目

 代表質問の項目は大項目7、小項目21で、市長・市部長側と議論を交わしました。各部署のそれぞれ令和4年度の政策などを確認するため、全てを網羅した内容となります。質問の前後には、会派の思い等も述べた序言結言があります。

 その内容は以下の通りです。

 

序言

1 市民が元気に活動するまちづくりについて

(1)地域コミュニティの活性化について  

(2)鳥飼まちづくりについて                     

2 みんなが安全で快適に暮らせるまちづくりについて

(1)高台まちづくりについて   

(2)市民を支える上下水道について      

(3)防災・災害対応力の向上について 

(4)消防力の向上について                      

(5)都市基盤整備について    

(6)持続可能な地域公共交通について                 

3 みどりうるおう環境を大切にするまちづくりについて

(1)環境を大切にする施策について  

(2)ごみ処理施策について    

4 暮らしにやさしく笑顔があふれるまちづくりについて

(1)児童虐待防止について    

(2)子育て支援について                       

(3)健康寿命延伸の取り組みについて        

(4)高齢福祉施策について      

5 誰もが学び、成長できるまちづくりについて

(1)児童・生徒の生きる力を育むことについて             

(2)中学校給食の取り組みについて                  

(3)教育環境の向上について    

(4)スポーツ振興について            

6 活力ある産業のまちづくりについて

(1)地域経済の活性化について         

7 計画を実現する行政経営について

(1)行政のデジタル化について      

(2)シティプロモーション推進について

 結言

 

 


Ⅲ 代表質問 序言

 

「それでは順位に従い、自民党・市民の会を代表して、質問いたします。

 まず、基礎自治体の役割とは何でしょうか。それはご承知の通り、住民の福祉の増進であります。

 昨年は新型コロナウイルス感染症による行動や行事の制限などの影響による孤立、そして悲惨な児童虐待死事件など様々な事態がおき、また少子高齢化社会が着実に進んでいる中、改めて住民の福祉の増進とは何か考えることが求められました。

 その答えの一つとして、最大公約数での市民の幸せの追求が挙げられるのではないでしょうか。言い方を変えれば満足度の追求とも言えます。

 市長は『つながりのまち摂津』を掲げておられますが、市民の幸せに『つながり』が貢献すると認識されているものと考えます。

 自民党・市民の会としても、市民の幸せをどう追求すべきか、それを各種施策にどう落とし込んでいくのか、改めて原点を大切にし、取り組んで参ります。

 それでは前の質問と重複する点もあろうかと思いますが、宜しくお願い致します。」

 

 


Ⅳ 各質問の概要

 各質問の概要については以下の通りです。

 

1 市民が元気に活動するまちづくりについて

(1)地域コミュニティの活性化について(生活環境部)

〇質問:新型コロナウイルス感染症の影響により、地域のつながりが希薄している状況で、地域のつながりが重要である。摂津市自治連合会によるPTが発足され、自治会・町会の活性化に向けた施策を問う。

 

◆答弁:活性化施策として大きく4つの活性化策がまとまっている。自治会への財政的な援助、地域コミュニティ活性化につながる条例の検討、地域活性化事業補助金の運用の見直し、市から自治会への依頼事項の軽減などである。

 

     

(2)鳥飼まちづくりについて(市長公室)

〇質問:鳥飼まちづくりは会派としてこだわりを持って取り組んでいる。令和4年度は、NPOをはじめとする民間業者等との公民連携による取り組みを検討するとあるが、どう進めていくのか? また、鳥飼地域の「まちづくり協議会」を結成し、推進することも一つの手段である。

 

◆答弁:鳥飼地域における公民連携の取り組みは、コミュニティデザイン等、地域活性化に取り組むアドバイザーに協力頂きながら、積極的に地域に関わる方々とまちづくりに取り組めるよう検討して参る。

 

                     

2 みんなが安全で快適に暮らせるまちづくりについて

(1)高台まちづくりについて(市長公室)

〇質問:本市は、多くの河川に囲まれており、氾濫時には市域の大半が浸水し、壊滅的な被害を受けることが想定されている。そのため安全安心なまちづくりを目指すべく、高台まちづくりの構想が打ち出されている。その核となる国の直轄事業である河川防災ステーション設置に向けた進捗状況と今後の取り組みについて問う。

 

◆答弁:国の河川防災ステーションの整備計画が承認されることを前提に、令和4年度に関係予算を計上している。最終的には都市計画決定に向けて取り組んで参る。

 

 

(2)市民を支える上下水道について(上下水道部)

〇質問:市民を支える上下水道について、安全な水道水を将来に渡り安定的に供給することは、行政の極めて重要な責務である。また、下水道についても、昨今の降雨状況を踏まえ、安威川以南の雨水対策など、その重要性は増々高まっている。上下水道事業、それぞれの今後の方向性について問う。

 

◆答弁:水道については引き続き、管路や水道施設の更新工事を計画的に実施していく。下水道は東別府雨水幹線工事に引き続き、雨水管工事に着手して、地域の浸水対策等を進めて参る。

 

      

(3)防災・災害対応力の向上について(総務部) 

〇質問:自助・共助・公助強化そして三助の連携強化を提言し続けて参りました。今年度の取組み・方向性についてそれらの視点から、問う。

 

◆答弁:自助・共助の防災サポーター100名登録して頂くことができた。令和4年度は水害時の広域避難を一層実効性あるものへと高めて参る。

 

 

(4)消防力の向上について(消防本部) 

〇質問:令和4年度の取り組み、将来を見据えた消防力の充実強化には装備の高価格化や大災害対応などを踏まえ、広域連携の深化や消防団の強化が必要であると提言している。これらの課題について、今後どのように進めて行くのか、問う。

 

◆答弁:5市による消防指令センター整備を続けている。そ5市での更なる連携強化について研究し、検討を進めて参る。また消防団の強化に向けても進めて参る。

 

                    

(5)都市基盤整備について(建設部) 

〇質問:インフラ整備はまちづくりの根幹ですが、その整備は十年、二十年と時間を要するため、最初の方向性を適切に示すことができるかが極めて重要となる。そこで総合的かつ効果的な都市基盤整備の方針を立てて取り組むことについて、問う。

 

◇答弁:健都や千里丘駅西地区のまちづくり、阪急連立事業といった大規模事業や災害に強いまちづくりを目指した河川防災ステーション等の整備、周辺でのこうした事業のインパクトを活用し、渋滞や狭隘道路の解消にも重点的に取り組んでいる。今後も市域全体に効果が波及するよう総合的に取り組んで参る。

  

 

(6)持続可能な地域公共交通について(建設部)  

〇質問:本市も昨年、市内の路線バスが減便され、市民生活に大きな影響を与えており、地域の移動手段の確保・充実を図る取り組みが、一層重要になっている。そこで持続可能な地域公共交通の実現に向けることについて、問う。

 

◆答弁:地域公共交通につきましては、人口減や高齢化が急激に進む中、またバス運転手不足の深刻化など、維持は容易ではなくなっている。将来を見据えた課題も認識したうえで、地域のニーズに合った、自らデザインする地域交通を構築する必要があり、今後も進めて参る。

 

               

3 みどりうるおう環境を大切にするまちづくりについて

(1)環境を大切にする施策について(生活環境部)   

〇質問:本市における環境問題として、PFOA問題もまた解決に向けて進めていかなければならない。そのためには関係企業の対策推進はもとより、国の調査などを進める必要がある。PFOAに関しては不明事項が多く、その為発がん性、低出生体重児への影響、農作物への影響等、様々な報道・宣伝が行われている。改めて国から示されている内容や本市の統計的な視点での状況、また風評被害発生の有無について市の現状を、問う。

 

◆答弁:国は、「発がん性」、「低体重児への影響」など身体への影響については、見解が十分でなく、「国際的な評価はない」と述べており、今後、知見を集約していくことを表明している。本市の「がんの罹患率」、「低出生体重児の出生割合」の本市の状況は、統計的に見まして、大阪府内の団体や類似団体と比較して、特異性はない。「風評被害」の相談では、その地域で栽培した農作物が売れにくくなっているなどといった風評被害が発生し、風評被害に対する対策を講じて欲しいという要望が市に寄せられている。

 

 

(2)ごみ処理施策について(生活環境部)   

〇質問:令和5年度にごみ処理場の広域連携が開始されますが、会派として広域連携を機にごみ減量化などごみ処理行政の改革を提言してきた。単に、ごみの分別方法などを変えるだけでなく、リサイクルなどを通じたごみの減量推進、高齢化の進展に伴うゴミ出し困難者への支援といった市民サービスの向上等、令和4年度で検討すべき事項は盛り沢山である。ごみ処理改革に向けて、問う。

 

◆答弁:広域化は、ごみ処理改革の新たな第1歩ではあるが、取り巻く環境変化にもしっかりと対応できるよう更なる処理体制の強化やごみ減量化の推進など、進めて参る。

 

 

4 暮らしにやさしく笑顔があふれるまちづくりについて

(1)児童虐待防止について(次世代育成部)  

〇質問:虐待防止は喫緊の課題です。悲惨な事件を二度と繰り返すことの無いよう再発防止策が求められる。そのうえで、検証報告などで課題とされた虐待を見抜く力、虐待への対応力、そして子育てをサポートする力、これらをどう向上させるのか、問う。

 

◆答弁:家庭児童相談課の職員等を対象に怪我の見立てや虐待対応についての研修を実施する等、虐待を見抜く力対応力について向上させ、さらに様々な専門職の視点を取り入れた支援を実施することで、個々の職員の子育てをサポートする力も磨いて参る。

 

 

(2)子育て支援について(次世代育成部)  

〇質問:子育て支援について、核家族化が進み、地域でも子ども会が無くなりつつあり、自治会加入率も下がり、子育て世帯が孤立する傾向がある。そのため、地域で行われてきた子育てのつながり、子育て支援を公で行うことが求められる。まず切れ目のない支援をどう強化していくのか、問う。

 

◆答弁:子育て世代包括支援センターにおいて、多胎児支援の拡充、産後ケア制度や産前産後ヘルパー制度の拡充等、切れ目のない一貫した様々な施策を推進することにより、子育て支援の充実に努めて参る。

 

                    

(3)健康寿命延伸の取り組みについて(保健福祉部) 

〇質問:今年7月には、国立健康・栄養研究所が本市に移転されるが健康・医療のまちづくりの推進に向けた令和4年度の具体的な取り組みについて、問う。

 

◇答弁:健都に国立健康・栄養研究所への市専門職員を派遣し、市との連携強化、新たな健康づくり事業の企画・実施に向けてパートナーシップを構築し、また健都ヘルスサポーター制度の運用の開始、健幸マイレージを継続して参る。

 

       

(4)高齢福祉施策について(保健福祉部)   

〇質問:コロナ禍においても、高齢者が地域で繋がり、人と人とのつながりを絶やさぬよう、取り組むことが重要である。今後の介護予防生きがいづくりについて、問う。

 

◆答弁:スマートフォン講座の実施等で、団体内でのコミュニケーションを増やすことで、団体活動の活発化を図り、介護予防や認知症予防、生きがいづくりにつなげて参る。

 

   

5 誰もが学び、成長できるまちづくりについて

(1)児童・生徒の生きる力を育むことについて(教育総務部) 

〇質問:会派としてこれまで、学力向上には学ぶための動機付け、やる気の維持、より良い教育環境の提供の3要素を満たすことが重要であると提言してきた。それらの視点も踏まえ、生きる力を育むことについて令和4年度どう取り組まれるのか、問う。

 

◆答弁:子ども達の「生きる力」を育むために、従前から学校で取り組まれている、教科指導について力を入れ、「確かな学力」を育むとともに、キャリア教育プログラミング教育などその時代に求められる新しい教育がさらに各学校で取り組まれるよう、支援して参る。

 

            

(2)中学校給食の取り組みについて(教育総務部)      

〇質問:吹田市との給食センターの協議は大切だが、時期を見据えた対応についても要望する。また、センター運営は先であり、今の選択制給食のさらなる工夫も必要である。会派として生徒自身の目線に立って、生徒が食べたいと思うメニューの定期的な導入などを要望し、対応して頂いたが、喫食率の状況と、さらなる工夫などについて、問う。

 

◇答弁:成長期に必要な栄養価の摂取範囲内で、人気メニュー提供回数を増やすなど、子どもたちにとって親しみやすい中学校給食を提供して参る。

 

            

(3)教育環境の向上について(教育総務部)     

〇質問:豊かな教育環境の維持・向上には、多様な変化にも対応させ、中・長期的な展望のもと計画的に整備を進めることが求められる。改めて、教育環境の向上、より豊かな教育環境の創造への教育長の想いを、問う。

 

◆答弁:教育委員会として、学校や図書館、公民館のICT環境や学校体育館のエアコンなどの施設、設備の整備充実と合わせ、千里丘小学校の建て替えや鳥飼地域の学校の適正規模・適正配置について、検討して参る。

 

 

(4)スポーツ振興について(生活環境部)     

〇質問:令和4年度には、いよいよ味舌体育館がオープンする。改めて、スポーツ振興に対する取り組み内容について、問う。

 

◆答弁:味舌体育館においては、トレーニングルームやランニングトラックの設置により健康増進を図る他、多彩な教室の実施を予定している。さらに小中生を対象としたアスリートスポーツ教室の開催を考えている。

 

        

6 活力ある産業のまちづくりについて

(1)地域経済の活性化について(生活環境部)    

〇質問:会派で提言してきたビジネスサポートセンターが昨年設置され、非常に好評であると伺っている。本市独自のビジネスサポートセンターの前年度の実績も踏まえた令和4年度の取り組みについて、問う。

 

◆答弁:ビジネスサポートセンターの相談枠による利用率は95.5%と好評であり、令和4年度は、相談体制の充実・強化のため女性相談員を1名増員する。伴走型で相談する取り組みをさらに発展させて、事業者に寄り添った相談支援体制を構築して参る。

 

     

7 計画を実現する行政経営について

(1)行政のデジタル化について(総務部)   

〇質問:市長は市政方針でスマート自治体を目指すと表明された。令和4年度は様々なデジタル事業が行われますが、スマート自治体を目指す取り組みについてどのようなものか、問う。

 

◆答弁:申請・届け出をスマートフォンやタブレットを利用し、市役所窓口での記入の手間や待ち時間を削減する「スマート窓口」を導入する。また電子図書館など様々な事業を導入して、市民がデジタルの利益を享受し、本当に便利さを実感できるサービスの提供を行って参る。

 

   

(2)シティプロモーション推進について(市長公室) 

〇質問:令和4年度についてはインスタ隊の活躍ふるさと納税返礼品の取組みなどを計画されている。シティプロモーション戦略の視点でそれら取組みについて、問う。

 

◆答弁:シティプロモーション戦略の目的は、魅力発信、魅力づくりによる愛着度や誇りの醸成、認知度やイメージ向上による協働人口の増加である。観光資源の少ない摂津市において、独自色を生み出す必要がある。市民の何気ない日常等を情報発信することで、地域のつながり、絆をアピールする。またふるさと応援寄附金の返礼品は地場産業活性化とシティプロモーションの観点から取り組みを進めて参る。

 

 


Ⅴ 代表質問 結言

 

「最後に、いまだに新型コロナウイルス感染症の猛威が続く中、市民、事業者、行政、そして議会がそれぞれ力を合わせ、この難局を乗り越えて行かなければなりません。

 令和4年度予算では、会派として提言してきたことを具体的政策へ多々反映して頂きました。着実に実りある改革を実行されていることを評価致します。

 会派として、令和4年度も摂津市の将来を見据え、市民の幸せに向け各分野でビジョンを掲げ、議論を交わし、その方向性と具体的政策を提言し、市長が掲げる『つながりのまち摂津』の構築の為、全力で市政をバックアップして参ります。

 以上です。」

 

 


Ⅵ 詳細について

 

 代表質問の概要に関しては、以上となります。

 

 代表質問の各詳細については、今後、「市議会の議事録」公表、そして私のブログでも書いていきます。

 

 今後とも、ご参照ください。