Ⅰ 概 要
(下記写真は、広報せっつNo.854より)
地場産業育成のツールとして、シティプロモーションとしてふるさと納税を活用すべき。
この事を2017年当選以来、ずっと行政に対して提言してきました。(これまでの経緯は「ブログ」に掲載)
そして、ようやく2022年度の市の予算案に、ふるさと納税返礼品に関する予算が盛り込まれ、この秋に実施されることとなりました。
摂津市のふるさと納税改革を実現、ようやく返礼品が実施されることとなりました。
Ⅱ ふるさと納税返礼品の実現の経緯について
そもそも、本市でのふるさと納税制度について2017年当時、返礼品もなく、用途決めるものでもなく、ほぼ無策であり市税が出ていく一方でした。
その為、議会で幾度も是正を求め、2020年1月にようやく行政は、使途選択制のふるさと納税制度を導入しました。ただ返礼品はありません。
急な改革はこれまでの市のスタンスもあり、難しいところもあり、段階的な改革が行われたというところです。
ふるさと納税返礼品については、少しでも市内事業所を活性化させたい摂津市商工会も高い関心があり、幾度となく意見交換を行い、そして行政へも地場産業育成の観点からもそのニーズは大きいと、担当部署と幾度なく実現へ向け情報提供・意見交換等、議論を交わしておりました。
そして約5年かけて、実現となりました。
ふるさと納税返礼品を実施するにあたり、市の見解については、以下の通りです。
(2022年第1回定例会での代表質問・委員会等での答弁等から抜粋)
①これまで過度な返礼品による寄附金の獲得競争といえるような、そういったものが課題としてあった。市によっては、その当該市に何のゆかりもない品目を返礼品として取り扱ったりするケースもあり、問題としてあった。
②平成31年度の地方税制改正により、その制度本来の趣旨の部分をしっかり担保できるもので、それは返礼品の割合を3割以下にすることと、返礼品は地場産品にすることが改正の中で出された。
③各市が平等な寄附の獲得の考え方で運営できるということで、本市につきましても検討を進めてきた。
④検討の中で、地場産業の活性化という観点とシティプロモーションの戦略の観点で、シティプロモ ーション戦略に記載のある摂津ブランドを使って、摂津市の魅力の発信、魅力づくりにつなげることができるであろうという判断がされた。
⑤担当所管もシティプロモーション担当の広報課にして、返礼品をスタートさせるということで制度設計を行った。
⑥2022年9月頃に返礼品について実施する。
Ⅲ 返礼品のスキームについて
具体的に、返礼品実施に関する事業の制度設計については以下の通りです。
(2022年第1回定例会での代表質問・委員会等での答弁等から抜粋)
①現在、ふるさと応援寄附金の使途は、「住民自治」、「上下水道」、「福祉」等の11の分野から選ぶことができる。その追加として、返礼品を設ける。
②事業の推進は、専門の業者に委託することを想定している。
③本市で2022年5月頃に返礼品提供事業者向けの説明会の開催および返礼品の募集を開始し、商品を選定する。合わせて、寄付額の3割以下の制約のもとで寄付額を決定する。
④その後、9月頃に委託業者の電子商取引のサイト等へ商品等を掲載し、周知を図り、募集を開始する予定である。
⑤効果として、市内事業者の魅力的な商品等を返礼品として送付することにより、市の認知度やイメージを向上させ、協働人口の増加につなげていく。
Ⅳ 議事録
ふるさと納税返礼品に関して、代表質問において取り上げました。ただし、ふるさと納税返礼品だけでなく、シティプロモーションの令和3年度の状況を確認するとともに、今後のシティプロモーションの取組み、そして、ふるさと納税返礼品の取り組みなど、包括的に質疑を行いました。
その内容は以下の通りです。
令和4年第1回定例会代表質問 ~本会議2日目 2022年3月7日~
議事録(抜粋)
(自民党・市民の会の松本議員が会派を代表して質問。内容は会派で検討したものである。)
7-2 シティプロモーション推進について
○松本議員
7-2シティプロモーション推進について、会派としてシティプロモーション推進を提言し続けており、昨年度からのインスタグラム開始、インスタ隊の活動、また新幹線公園の価値向上の取組みなど評価致します。
令和4年度についてはインスタ隊の活躍、ふるさと納税返礼品の取組みなどを計画されていますが、シティプロモーション戦略の視点でそれら取組みについてお聞かせ下さい。
(略※)
○森山一正市長
特色あるシティプロモーション戦略についてのご質問にお答えいたします。
シティプロモーション戦略の目的は、魅力発信、魅力づくりによる愛着度や誇りの醸成、認知度やイメージ向上による協働人口の増加でございます。
その目的実現に向け、観光資源等が少ない摂津市においては、独自色を生み出す必要がございます。その一つの取り組みとして、議員からもございましたSNSを活用した若手職員によるインスタ隊の写真投稿の取り組みがあります。
写真とともに、市民の何気ない日常や交流風景を情報発信することで、本市の強みである地域のつながり、絆をアピールすることができると感じています。
今年度は、鳥飼銘木イベント等についても様々な媒体を使った情報発信の工夫により、より効果を高めることができるよう進めて参ります。
こうした取り組みを通じて、コロナ禍で失われつつある本市の強みを少しでも取り戻すことができればと考えております。
(略※)
○松本議員
7-2シティプロモーション推進について、令和4年度の考え方については理解しました。
本市でのシティプロモーションは新幹線公園などの目玉を活かしつつ、日常の市民生活にスポットをあてることも重要です。
HPの&settsuやインスタで、普段の何気ないところでの幸せを見える化することで、自分達の住むまちへの関心を高め、また日々の生活を大切していきたいという市の想いを伝えることができます。
この取り組みは、摂津市への愛着度向上に寄与すると考えます。
そして鳥飼わいわいがやがや祭りなどの事業をしっかりと支援し、また、要望させて頂いているダンスも含め様々な市民活動、イベント、明和池公園といった魅力ある公園などにもスポットを当て、インスタ隊と連携するよう要望致します。
そして、会派として提言し続けたふるさと納税返礼品の取組みがようやく実施されるとのことで評価致します。その事業スキームについてはどのようなものかお聞かせください。
(略※)
○市長公室長
ふるさと応援寄付金の事業スキームについてのご質問にお答えいたします。
現在、ふるさと応援寄附金の使途は、「住民自治」、「上下水道」、「福祉」等の11の分野からお選びいただくことができますが、新たに地場産業の活性化、およびシティプロモーションの観点から、その取り組み進めるために返礼品を設けることといたしました。
事業の推進は、専門の業者に委託することを想定しておりますが、市で本年5月頃に返礼品提供事業者向けの説明会の開催および返礼品の募集を開始し、商品を選定するとともに、寄付額の3割以下の制約のもとで寄付額を決定していきます。
その後、9月頃に委託業者の電子商取引のサイト等へ商品等を掲載し、周知を図るとともに、募集を開始する予定としております。
市内事業者の魅力的な商品等を返礼品として送付することにより、市の認知度やイメージを向上させ、協働人口の増加につなげてまいりたいと考えております。
(略※)
○松本議員
7-2シティプロモーション推進について、ふるさと納税返礼品のスキームについては理解しました。
会派として鳥飼ナスはこだわりを持って取り組んでおり、それらの活用も含め、協働人口の増加、また産業振興の手段として有効活用し、商工会とも連携して進めるよう要望致します。
(以上)
(音声データ等より作成)
※当該質問に関係のない他の質問項目の部分は省略しています。
Ⅴ まとめ
本市でのふるさと納税制度について2017年当時、返礼品もなく、用途決めるものでもなく、ほぼ無策であり市税が出ていく一方でした。
その為、議会で幾度も是正を求め、2020年1月にようやく行政は、使途選択制のふるさと納税制度を導入しました。ただ返礼品はありませんでした。
そして2022年度にようやく返礼品が実現されることとなりました。要望していた地場産業育成をしっかりと反映して頂けるものと期待しています。
摂津市のふるさと納税制度の改革を実現しました。
Ⅵ 関連リンク
摂津市のシティプロモーション推進に関して